バンタム級トーナメント一回戦 試合予想!!
こんにちは、ロジカルMMAです!
前回の「RIZIN.28(東京ドーム)」に続いて「RIZIN.29(丸善インテックアリーナ大阪)」の試合予想をします!

前回のRIZIN.28が好勝負続出で必然的に注目度が上がり続けている今大会ですが、気持ちは熱く、そして予想は冷静にしていきます!
RIZINはMMAおよびキックの興行なので、「RIZIN.29」でもMMA・キック、両方の試合が組まれていますが、ここは「ロジカルMMA」の看板通り、MMAの試合のみにフォーカスして試合予想していきます!
「RIZIN.29」は「RIZIN.28」と同様、「バンタム級(61.0kg以下)トーナメント」と「スペシャルワンマッチ」に分けられます。
今回は「バンタム級トーナメント」について予想していきます。
なお、「バンタム級トーナメント」は過去に選手紹介もしているのでそちらも合わせてご覧ください。
※「RIZIN.29」バンタム級トーナメント出場選手紹介はこちら↓

また、同日に開催される「スペシャルワンマッチ」の試合予想はページ下部にリンクあります!(6月22日追記)
金太郎(きんたろう) vs 伊藤空也(いとうくうや)

左:金太郎(きんたろう)選手、右:伊藤空也(いとうくうや)選手
僕にとってはこのトーナメントで予想が最も難しい試合です。
というのも、伊藤空也選手の実力が非常に読みにくいからです。
金太郎選手(28)はMMA戦績24戦13勝9敗2分のストライカーで、リングネームに因んだ「まさかりパンチ」と呼ばれる思い切りのいいフルスイングパンチを振り回すファイターです。
過去にパンクラスでは4連勝(3KO)を飾りタイトルマッチまで辿り着きましたが、グラップラーのチャンピオン「ハファエル・シウバ」に一本負けしています。
端的に言うと打撃の打ち合いには強いが、テクニカルなグラップリングの展開はあまり得意ではないでしょう。
また前戦では「RIZIN.29」で同じトーナメントに出場するストライカー「瀧澤謙太」選手にスプリット判定負けを喫しています。
ストライカー同士の戦いでの敗戦によって今後の成長にやや不安が露呈しています。
一方、伊藤空也選手(24)はMMA戦績18戦9勝8敗1分のオールラウンダーで、国内MMA興行GRACHAN(グラチャン)のチャンピオンです。
冒頭で話した伊藤選手の実力が読みにくい理由は、”国内MMA興行チャンピオンではあるがそこまでの強豪と戦っていない””若いが故の伸び代””名門MMAジム「BRAVE」での練習によるレベル向上” 等が挙げられます。
また前戦を見る限りでは判定勝ちしたものの、打撃の殺傷能力や、上を取り切る力もまだついていない印象でした。
さらに完全に余計なお世話ですが、体つきを見る限りだとバンタム級(61.0kg以下)よりはフライ級(57.0kg以下)ぐらいの方が能力を活かせるのでは、とも思いました。
殴り合いたい金太郎選手、MMAをしたい伊藤選手の戦いになると思います。
打撃戦では、攻撃力、リーチ差があり、金太郎選手に歩があります。

組技戦の引き出しは伊藤選手でしょうけど、金太郎選手を組み伏せたり極めたりするほどの力は備わっていないと見て、金太郎選手のKO勝ちと予想します。
大塚隆史(おおつかたかふみ) vs 獅庵(しあん)

左:大塚隆史(おおつかたかふみ)選手、右:獅庵(しあん)選手
グラップラーvsストライカーの分かりやすい試合です。
大塚選手(36)はMMA戦績48戦28勝18敗2分のグラップラーで、超ベテランファイターです。
スタミナ豊富で粘り強く組み付き何とかしてグラウンドの展開に引きずり込むのが得意です。
近年ではストライカーの「白川dark陸斗」選手を打撃でKOしていたり、国内トップファイター「安藤達也」選手にカーフキックを効かせてKO勝ちするというテクニカルな打撃も身に着け、今なお進化している印象を与えています。
一方、獅庵選手(33)はMMA戦績16戦8勝8敗のストライカーです。
前戦ではRIZIN初登場でいきなり「祖根寿麻(そねかずま)」選手を秒殺KOで破り鮮烈な印象を与えました。
勝利はKO勝ちが多いのですが、逆にKOできないと競り負けてしまうことも多々あり、完成度の高いファイターとの試合でどこまで渡り合えるか疑問が残ります。
百戦錬磨で引き出しの多い大塚選手が打撃と組みを散らして、獅庵選手をドミネートする展開が最も考えられるパターンです。

大塚選手は獅庵選手の良いところ、つまり打撃を封じることができると思いますが、大塚選手は極めが強いファイターではないので、大塚選手の判定勝ちと予想します。
瀧澤謙太(たきざわけんた) vs 今成正和(いまなりまさかず)

左:瀧澤謙太(たきざわけんた)選手、右:今成正和(いまなりまさかず)選手
大塚選手vs獅庵選手より、さらに分かりやすいストライカーvsグラップラー対決で、年齢差19歳の世代交代を賭けた戦いとも言えます(当事者同士はそんなこと意識していないと思いますが)。
瀧澤選手(26)はMMA戦績18戦11勝7敗のストライカーです。
ここ3試合をRIZINで戦っており、初戦の「金太郎」戦ではスプリット判定勝ちを収めましたが、2,3戦目ではRIZINの強豪「扇久保博正(おうぎくぼひろまさ)」選手、「佐々木憂流迦(ささきうるか)」選手にドミネートされて判定負けを喫しており、まだトップレベルには遠いことを見せつけられています。
一方、今成選手(45)はMMA戦績59戦38勝19敗2分のグラップラーで、足関節技にとことん拘(こだわる)る極め職人です。
試合数は本トーナメントの中で群を抜いており、さらに年齢も群を抜いています。
体力の衰えとMMA界の足関節ディフェンス技術の向上等、今成選手にとっては逆風が多い中、自分の特徴をどうアップデートしていくかにこの試合の行方がかかっていると考えています。
試合は今成選手が足関節をとるために足に絡みつこうとする展開になるでしょう。
当然瀧澤選手もその対策をしてくるでしょうし、その対策をしてくることを今成選手も想定しているはずです。
この中でいかに今成選手が瀧澤選手のミスを誘うか、もしくは意表を付いて打撃を織り交ぜるのか、この辺が勝敗を負ける焦点になってきそうです。

しかし結局瀧澤選手を崩すことはできず、瀧澤選手の判定勝ちと予想します。
倉本一真(くらもとかずま) vs アラン”ヒロ”ヤマニハ

左:倉本一真(くらもとかずま)選手、右:アラン”ヒロ”ヤマニハ選手
グラップラー対決だけど、方(かた)や”レスリング系グラップラー”、方や”柔術系グラップラー”とタイプが異なり、互いのルーツをどう活かすかに注目したい一戦です。
倉本選手(34)はMMA戦績9戦8勝1敗のグラップラーで、国内トップクラスの実績を残したレスラーです。
これまでレスリング出身でMMA転向してきた選手の中でも、最もMMAに向いている選手の一人です。
強靭なフィジカルから繰り出されるド派手なジャーマンスープレックスに注目が集まりますが、打撃と組みの繋ぎが非常にスピーディかつスムーズなため、MMAファイターとしての完成度も着実に上がっている印象です。
また元トップアマチュアアスリート故か、肝が据わっており試合中に動揺が全く感じられないため、常に安定したファイトができるのも強味の一つです。
一方、ヤマニハ選手(35)はMMA戦績29戦17勝8敗4分のグラップラーで、RIZINで大旋風を巻き起こす柔術チーム「ボンサイ柔術」所属の選手ですが、RIZINで活躍しているボンサイ柔術所属の「ホベルト・サトシ・ソウザ」選手や「クレベル・コイケ」選手のような極めに拘(こだわ)るファイトではなく、組んで抑え込んで削っていくタイプのグラップラーです。
ともに打撃を使いながらもフィジカルを活かして組んで上を取りたいタイプですが、そうなると倉本選手が一、二枚上手かと思います。
ただボンサイ柔術で培った下からの秘策がヤマニハ選手にあるとすればそれは驚異になります。

しかし、やはり倉本選手が要所要所でテイクダウン、打撃を当てていく展開になるのではないかと考え、倉本選手の判定勝ちと予想します。
以上、「RIZIN.29」のバンタム級トーナメント予想をしました。
このトーナメントが終わった段階で8名の選手が残ります(「RIZIN.28」で4名、「RIZIN.29」で4名)。
この後の組み合わせは決まっておらず、どんなカードになるのか考えるだけでもワクワクします!
まずは「RIZIN.29 バンタム級トーナメント」を楽しみに待ちましょう。
この後、「RIZIN.29」のスペシャルワンマッチ試合予想もアップしますのでお楽しみにしてください!
※スペシャルワンマッチ試合予想はこちら(6月22日追記)↓

それでは明日もロジカルに!
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