【つぶやき】アーネスト・ホーストに失望した日はキックを見なくなった日

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キック観戦を辞めたきっかけはアーネスト・ホースト

こんにちは、ロジカルMMAです!

今回は珍しくMMAではなくキックに関連する記事を書きます。正しくはキック観戦をやめてMMAに専念しようと思った大きなキッカケについてです。

タイトルの人物「アーネスト・ホースト(Ernesto Hoost)」をご存じでしょうか?
1983年~2014年と、30年以上に渡ってキックの第一線で活躍し、なんと120戦以上も試合をしています。当時キック世界最高峰の舞台であった旧K-1で4度の優勝を収めた、超が付くレジェンド選手です。ファイトスタイルは、彼の通称でもある「Mr.パーフェクト」が示す通り、高精度なパンチ、キックのコンビネーションを得意とする選手で、言ってみればキックの教科書的な選手です。そう。参考書とかネットの情報とかじゃなく、あくまで「教科書」なんです。

ernestohoost

アーネスト・ホースト選手

2002年10月、旧K-1が最高に盛り上がっているとき、ホースト選手はあるキックビギナー選手を迎え撃つこととなりました。その選手は後に格闘技界のみならずお茶の間で大注目を浴びることとなる「ボブ・サップ」選手です。このときのサップ選手のキック戦績は僅か2戦であり、既に100戦以上経験しているホースト選手とのキャリアの差は、文字通り雲泥の差がありました。

ボブ・サップ

ボブ・サップ選手

試合前の位置付けとしては、”力任せなゴリゴリマッチョ”のサップ選手を”正確無比なテクニック”のホースト選手がどう捌くかというものでした。当然、ホースト選手有利予想です。しかし結果は残酷なものとなります。

衝撃の第1戦:アーネスト・ホースト選手 vs ボブ・サップ選手

開始1Rからサップ選手の大振りなパンチとホースト選手の高精度なパンチ・キックが激しく交錯する展開で、中盤からはホースト選手がダウン寸前までサップ選手を追い込みます。しかし後半はサップ選手が巻き返して2度のダウンを奪った挙句、1R終了時にホースト選手の眉上の出血によりサップ選手のTKO勝ちとなりキック界に激震が走るとともに、格闘技を信じていた僕は絶望感に浸ったのを今でも覚えています。

この試合で際立っていたのがサップ選手の想定外の攻撃力です。
サップ選手のパンチはお世辞にも巧いものではありませんが、そのパンチ力だけは他のヘビー級選手と比べてもトップレベルでした。しかしパンチ力があるだけであれば百戦錬磨のホースト選手のディフェンスやフットワークによって巧みに捌くことはできたでしょう。特筆すべきは普通パンチは「打つ」ものであるのに対し、サップ選手のパンチは「打つ」に加えて「押す」「抑える」役割が目立ちました。このためホースト選手はガードしていても押されてバランスを崩すことで次の攻撃に備えることが後手に回り、抑えられることでフットワークを制限されてしまっていました。特に四角形のリングでは簡単にコーナーに追い込まれ、どんどん対応がお粗末になっていきました。

その2カ月後、他選手の怪我等があってなんと両者は再戦することになります。
当然ダイレクトリマッチです。このとき僕は「一度の負けは交通事故のようなものだから仕方ない、次はホースト選手が勝ってくれるだろう。」と思っていましたが、嫌な予感しかしなかったこともはっきり覚えています。

そして運命の第2戦の結果は・・・

そして遂にリマッチのゴングが鳴らされたのです。1R、前戦の反省からかホースト選手はコーナーに追い詰められないようフットワークを駆使していきます。さらに前戦では見せなかったボディを多用して1R中盤には遂にダウンを奪い、ホースト選手圧倒的有利のまま1R終了し、会場は大熱狂に包まれます。このとき僕はホースト選手はもう勝ったと確信していました。しかし2R、息を吹き返したサップ選手は前戦同様の押しパンチ、抑えパンチで応戦し中盤にホースト選手からパンチでダウンを奪うと、一進一退の乱打戦の末、サップ選手がKO勝利を収めました。

一、二戦目に共通して言えるホースト選手の敗因は、ホースト選手がキックマスターつまり「教科書」である故、サップ選手の型破りな攻撃への免疫がなかったということです完璧にキックをマスターしたホースト選手の「教科書」には、「打つパンチ」の章はあっても「押すパンチ」、「抑えるパンチ」の章はなかったのでしょう。

自分の中でこの一件を「ホーストショック」と位置付けています。このホースト選手の敗北によって、僕はキックという格闘技を信じられなくなりました。結局、サップ選手のようにデカくて力がある選手とやったら負けてしまうのだ、と。体重差があったのはホースト選手には不利だったし、相性もあるとは思います。それでも当時最強クラスのベテランファイターが僅か2戦しか戦っていないルーキーに負ける格闘技に対して、僕の興味は削がれていきました。

ここで強調しておきたいのは、格闘技としてキックがMMAより下というわけではないということです。現に、キックの選手がMMA選手にMMAルールで勝つこともあります。さらに、キックの技術は継続的にアップデートされていて「ホーストショック」は既に過去のものとなっているでしょう。

格闘技に何を求めるかは人それぞれだと思いますが、僕は喧嘩のようにルールの制約が少ない状態での強さを一番求めます、ここにロジカルな理由はあまりありません。ただ単に、僕が小さい頃に喧嘩が強くなかったから憧れなのかもしれません。

最後はillogical(非論理的)に結んでしまいましたが、僕がMMAに偏重した一つのキッカケについて述べました。次回はきちんとlogicalにまとめますのでご安心を!

それでは明日もロジカルに!

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